本シリーズの前編では、Google検索からAI検索へのパラダイムシフトと、新概念「AEO(回答エンジン最適化)」の重要性、そしてAmplitude AIビジビリティが提供する「現状把握」の価値についてお伝えしました。
しかし、マーケティング担当者にとって「現状を知ること」はスタート地点に過ぎません。真の課題は、「可視化されたデータをどう活用して、競合を上回り、実際の売上に繋げるか」という点にあります。
後編となる本記事では、Amplitude AIビジビリティのより深い機能の活用術と、プロダクト分析プラットフォームであるAmplitude本体との連携が生み出す「真のROI」、そしてAIエージェント時代に向けた戦略的展望を解説します。
シリーズ前編記事でご紹介しました「概要(Overview)」レポートは、いわば健康診断の結果です。後編では、そこから一歩踏み込んで「具体的な治療法(改善策)」を見出すための各機能を詳しく見ていきましょう。
従来のSEOでは「キーワード」が重視されましたが、AI検索では「プロンプト(問いかけ)」が重要です。「プロンプト」には、利用可能なAIエージェントに対して行われたプロンプトの全記録が含まれています。また、「プロンプト」 では以下のようなソートをかけることも可能です。
・「モデル」選択プルダウン:Claude、ChatGPT、Geminiなどの個別AIモデルごとの集計
・「ブランド」選択プルダウン:競合ブランドや自社ブランドを含める/除外する
・「自社ブランド」を除外するチェックボックス
これらの結果はすべてCSVファイルにエクスポートして詳細分析が可能です。「CSVをエクスポート」をクリックすると、エクスポートされたファイルをダウンロードできます。
AIの回答には、必ず、回答のもととなる情報源(ソース)が存在します。「情報源」は、AIが回答を生成する際に引用した上位のドメインを表示します。「情報源」は、「すべての引用元」と「マイウェブサイトページ」の2つに分かれています。
「すべての引用元」セクションには、AI チャットで参照されている、自社のブランドまたは競合他社を参照するソースの総数が表示されます。
このページで表示されるレポートでは、情報源となるドメインごとに、以下のデータを確認することができます。
「すべての引用元」セクションでは、トピック、AI モデル、ブランド、グループ サブドメイン別にフィルタリングできます。
「マイウェブサイトページ」セクション には、自社ブランドのウェブサイトがどのように参照、または、引用されているかに関する情報が表示されます。この情報には、AIチャットの参照だけでなく、検索エンジンのトラフィックも含まれます。このページには、以下の指標が表示されます。
このページで表示されるレポートでは、自社ブランドのウェブサイトについて、以下のデータを確認することができます。
また、さらに詳しく分析するために、任意のページまたはページグループからコホートを作成できます(Amplitude有償版利用者のみ)。
例えば、 「情報源」から得られたインサイトに基づいて、もし競合他社が特定のメディア記事(Youtube、Wikipedia、あるいは特定の比較メディア)を介してAIに推奨されていることを発見したら、そのメディアへの寄稿や広告掲載を検討する、といった「AI視点での出稿戦略」を立てることができます。
「競合他社」 では、競合他社のAIビジビリティ結果と自社のAIビジビリティ結果を比較することができます。この情報により、AIが自社ブランドを競合他社とどのように比較しているのか、そして競合他社に対して改善できる点があるかどうかを把握することができます。「競合他社」は、「比較」「競合他社のトピックマトリックス」「競合設定」の3つのセクションから構成されています。
AIビジビリティは、類似ブランドの言及数に基づいて競合他社を自動的に選択します。分析から競合他社を除外することもできます。
「比較」セクションは、AIが自社ブランドをどのように参照・引用しているかについて、自社と競合他社の直接比較が表示されます。競合他社ごとに、自社と競合他社がリードしている分野に関する分析と、共有プロンプトでどちらが上位に表示されるかを示す総合スコアが表示されます。
「競合他社のトピックマトリックス」セクションには、AI チャットで検索および参照される主要なトピックと、引用と参照が競合他社に対してどのように機能しているかが表示されます。特定のトピックで最高のパフォーマンスを発揮したブランド(自社または競合他社)が強調表示されます。
これらの比較は、「可視性のパーセンテージ」または「平均ランク」のいずれかで表示を切り替えることができます。
「競合設定」セクション では、レポートに含める競合他社を追加、または削除することができます。
このように、「競合他社」の機能を確認しました。例えば、時系列でシェアの推移を追うことで、競合が行った施策の影響をいち早く察知できます。また、特定の機能アップデートやキャンペーン後に、AIの推奨率がどう変化したかをベンチマークすることで、施策の影響を確認することができます。
AIビジビリティの最もユニークな機能の1つが、この「アクション」です。「アクション」では、AIの回答における可視性を向上させるためのアクションを自動的に作成します。推奨されるアクションは、いずれか1つを実行することも、全く実行しないこともできます。これらのアクションは以下のカテゴリに分類されます。
上記の「アクション」の機能を使うと、「このページは情報が古いためAIが避けている」といった、AIエンジンに正しく理解されるための具体的な改善アドバイスが表示されます。これに従ってコンテンツを修正することで、勘に頼らないAEOが可能になります。
多くのSEOツールは「トラフィックが増えたかどうか」で止まってしまいます。しかし、マーケターが本当に知りたいのは「その流入は売上に貢献したのか?」という点です。ここで、Amplitudeのプロダクト分析機能との統合が真価を発揮します。
AIビジビリティとAmplitudeの行動データを紐付けることで、以下のような高度な分析が可能になります。
これこそが、単なるSEOツールには真似できない「ビジネス成果(ROI)の可視化」です。
具体的な活用シーンをイメージしてみましょう。
ある企業では、自社製品の旧バージョンに関する古い情報がAIに引用され続け、新しい強みが全く紹介されないという課題がありました。
私たちは今、大きな過渡期にいます。近い将来、AIは単に情報を提示するだけでなく、ユーザーに代わって「航空券を予約する」「最適なツールを選んで契約する」といったAIエージェントへと進化していくでしょう。
AIエージェントが「意思決定の代理人」となる時代、私たちがWebサイトを比較検討する時間はさらに減少します。その時、ブランドにとっての最優先事項は、「AIエージェントの選択肢に常に入っていること」になります。
AI検索の最適化(AEO)は、一度順位が決まれば安定しやすいSEOとは異なり、LLMの学習データと文脈に深く依存します。今からAmplitude AIビジビリティを使って「AIの視点」で自社のブランド価値を測定・改善し始めることは、数年後の決定的な格差となります。
インターネットの「新しいフロントページ」はすでに開かれています。 データに基づいた冷静な分析と、AIという新しい隣人への深い理解。Amplitude AIビジビリティと共に、この新しい時代で「選ばれるブランド」への道を歩み始めましょう。
前編・後編を通じて、AI検索がマーケティングに与えるインパクトと、その対策としてのAIビジビリティの活用法を解説しました。まずは無料レポートで、あなたのブランドがAIにどう見えているか、その「真実」を確認することから始めてみてください。